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日本のED患者の推定1800万人、成人男性の3人に1人がED

 EDは、男性の性機能障害の一つである「勃起不全」を意味する。EDという言葉自体は、日本でも一般にかなり浸透したが、ではEDとはどんな症状、状態なのかと問われると、「ベニスがまったく勃起せずSEXができない状態」などという誤解がいまだにまかり通っているのが現実だ。ひと昔前は「インポテンス」がこうした症状を指す代表的な言葉として使われていたが、この言葉には「不能」という意味が含まれ、人格を傷つけるので、1992年に勃起不全をより正確に表している「ED」という言葉が用いられるようになった。だが、日本ではこの「インポテンス(=性的不能)」の意味合いが引きずられ、こうした誤解の一因になっているようにも思われる。

 EDとは、「勃起が十分でないために、満足な性行為ができない状態」のことを指す。「中折れ」はEDの初期症状であるのたが、勃起はしてもSEXを最後まで行うことができなければ、れっきとしたEDなのだ。EDにはまったく勃起しない重症から、たまに勃起しない軽症まで、さまざまなタイプがある。「なかなか勃起しにくい」「性欲はあり性的に興奮もするが、勃起しない」「勃起はするが十分に硬くならない」「勃起状態が持続しない」「勃起して挿入はできても、持続せず途中で抜けてしまう」……こうした症状はすべてEDなのだ。

 日本のED患者数は、1998年の調査によれば、実に1130万人に達する。ときどき性交ができない中等度EDの患者が870万人、そして常に性交ができない完全EDの患者が260万人もいるわけだが、この数字には軽度のEDは含まれない。調査データが13年前のものであることを踏まえれば、EDの患者数はさらに膨大な数字になることは想像に難くない。一説によれば、現在のEDの推定患者数は1800万人にものぼるというから、日本はED大国と言っていいのかもしれない。

 日本のED患者数は1998年当時でも成人男性の約24%に及び、4人に1人が中等度以上のEDとなる。調査データからは、30代までは5%ほどだったED患者の割合が、40代に入ると15%程度まで急増しているのが見てとれる。50代になるとED患者の割合は3割を超え、50~60代だけに限れば5割に達する。つまり、日本の50~60代の男性の2人に1人がEDということになるのだ。

 2000年に全国の30~79歳の既婚男女3854人を対象としたEDに関するアンケートでは、「EDの自覚がある」と答えた男性は29.9%とおよそ3割にのぼる。「性生活に満足しているか?」との質問に、「とても満足」「まあまあ満足」と回答した男性の割合は、EDを自覚していない男性が61.8%だったのに対し、EDを自覚している男性は28.7%にとどまる。

 ところが、EDを自覚し、性生活に満足していない男性が全体の約3割もいるにもかかわらず、実際に医療機関で相談した人はおよそ90万人と、ED患者数のわずか4.8%、ED治療先進国のアメリカと比べて10分の1という低水準だ。

 彼らが医療機関を訪れない主な理由は、「日常生活にさほど影響がない」「そもそも性行為に関心がない」「恥ずかしいから」といったものだ。本当に「性行為に関心がない」層は別にして、のちに詳述するが、EDは放置しておくと必ず悪化する。日本人男性の多くが、手を伸ばせば届く幸せを自ら放棄しているのに等しい状態にあるのだ。

 2009年のファイザーの調査によれば、40代の61.1%、50代の62.0%、60代以上の57.3%が、1か月に1回以上SEXをしている。つまり、男性の多くが「死ぬまで男でいたい」「死ぬまでSEXをしたい」と願っているわけだ。ならば、中高年男性の充実した性生活の前に立ちはだかるEDを、いかに克服していくかがいいSEXのための近道になるのである。


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